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2006年10月 6日 (金)

絵で考える人たち

 10月5日呉市民生委員自動委員協議会全体研修会が開かれ、『発達障害の理解と支援について~自閉症中心に~』という公演を聴きました。講師は広島市発達障害支援センターの大澤多美子先生です。以下勉強した内容をまとめました。

 文部科学省の全国調査(2002年)によると、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症などの児童は約6.3%です。これらの障害はすべて知的障害ではありません。知的には普通またはそれ以上の子供達です。

 日本では「発達障害者支援法」が昨年(2005年)に制定されましたが、日本の発達障害者への対応は、先進諸外国からは40年も遅れているのだそうです。

 発達障害とは脳の機能的な問題が原因で生じる障害であり、知的障害とは別の障害です。

 自閉症とは、生まれつきの脳の障害によって、見たり、聞いたり、考えたり、学んだり等、ものの感じ方や理解が私達と異なっているのです。だから支援・指導の方法も異なってきます。頻度は100人に1人(人口比1%)で、その半数が知的障害を合併しているそうです。繰り返しますが、自閉症自体は知的障害ではありません。

 自閉症の人たちは、テンプル・グランディン(コロラド州立大助教授、自らも高機能自閉症)の提唱する絵で考える人たち」です。

 どういうことかと言うと、この人たちは社会性・コミュニケーション・想像性の障害があるので、目で見て分かるように、具体物・ 絵・写真・文字などを用いると言葉でのコミュニケーションよりもよく理解できるのです。場所を目に見えるようにするとか、時間を目に見えるようにする(スケジュール表)などの支援が必要です。

 自閉症の人たちへの支援はなんでも具体的に、見通しがつくように気を配ることです。そして、感覚異常(音に過敏であったり苦手であったりするなど)の場合もあり、その配慮も必要です。

 まだまだいろいろなことを習ったのですが、大澤先生は、「自閉症の人たちは「絵で考える人たち」であるということひとつだけでもしっかり覚えて帰って下さい」とおっしゃいました。

Wheelchair

Nosmoking_2 街で見かける標識にも具体的に絵で示されたものがありますが、これらも自閉症の人たちにとって有効な支援なのです。

 自閉症を含む発達障害の原因は子どものわがままや怠けではなく、親の育て方のせいでもなく、脳の何らかの障害なのです。一見ふつうにみえるこんな障害があることを知っておくことはとても大切です。

 そして、共感的、肯定的な態度で、子どもの長所や良さを見つけ、大切にした、思いやりある対応をとること、短い言葉で個別的(あれこれまとめて言わない)指示をする(具体的で理解しやすい情報提示)こと、周囲の子どもや親への理解と配慮を推進すること、などが重要であると大澤先生は締めくくられました。

 なお、講演の中で呉市内で、とても有効な取り組みをしている施設として「呉本庄つくし園」にも言及されましたので書き添えておきます。
子どもの発達支援センター『呉本庄つくし園』  
                  所在地:呉市焼山北3丁目21-1
                  電   話:0823-33-8020
このほか呉市内の障害者生活支援センターについての情報は下記URLで。
http://kureshakyo.jp/handycapsupport/renrakukai.html

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